社会人として知っておくべき「税」について経理担当に聞いてみた

もうすぐ師走・・・寒い日が続きますね。皆さま、ちゃんと年末調整はし終えましたか?
年末調整の書類を書いてると「あ~今年ももうすぐ終わるな~」なんて感じます。

ということで、本日は「税金」の基礎について触れようと思い社員の人気相談窓口である経理担当のHさんにお話を聞いてみました。



■□━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……… 
–まずは経理の業務内容について教えてください。
業務内容を大きく分けると「入出金管理」「請求書発行処理」「決算・開示業務」「予実管理」の4つです。

まず「入出金管理」ですが、クライアントからの入金の処理や売上債権の管理。また、従業員の立替経費の精算や外注先への支払処理、仕入債務の管理業務を行っています。
「請求書発行処理」はその名のとおりで、当が社売上にかかる請求書の発行処理や売上の計上を指します。

そして「開示業務」では、月次ごとに会社全体の売上・原価・販管費を集計し、その月の利益を確定させます。
当社は上場会社のため、四半期ごとに税額の計算を行い、業績をステークホルダーへ開示するための決算短信や、有価証券報告書の資料も作成します。

最後に「予実管理」となりますが、各事業部ごとに管理している予算実績数値資料を基に会社全体での予算実績差異や進捗数値の管理等を行います。


–多くのことをされてるんですね。一般的に見ても幅広いように感じます。
それ以外でも、経理処理が適切に行われているかの会計監査対応や、J-SOXと呼ばれる内部統制の対応を並行して随時行っているんですが、確かに一般的には請求書の発行は営業事務、J-SOX系は内部監査室で行うことが多いですかね。
経験値が上がるので私としてはやりがいがありますね。

–それは皆から頼りにされるわけです。では早速本題なのですが、「税金」の種類について教えてください。
まず税金には、課税主体が国である「国税」と、地方公共団体である「地方税」があります。
特に日本は、税金の種類がひときわ多い国で、国税の税金数は25種類、地方税の税金数は26種類と世界でもトップクラス。そのため日本では、「寝ているとき以外は税金がかかる」と揶揄されることもありますね。

例えば、お金を稼いだら「所得税」、お金をあげたら「贈与税」、買い物・食事をしたら「消費税」、タバコを吸ったら「タバコ税」、車で移動しても「自動車税・ガソリン税」、家を買っても「不動産取得税・固定資産税・登録免許税」、ただ住んでるだけでも「住民税・都市計画税」などきりがありません。
死んでしまえばようやく税金から解放されると思いきや、やはりここでも「相続税」がかかってきます・・・。


もちろん、私たちのより良い暮らしのために使われているものではありますが、少なくとも日本で生活している以上、税金とは切っても切れない関係にあると言えますね。

–なんだか寝てるときにもかかってそうです”(-“”-)”・・・では次に「法人税」についてと現在の問題点などがあれば教えてください。

簡単に言うと「法人が稼いだ所得に対して課税される税金」のことで、一般的には「法人税」「法人住民税」「法人事業税」の3種類の事を指し、まとめて「法人税等」と呼ばれます。

「法人税」と「法人住民税」に関しては、個人で考えた場合の「所得税」と「住民税」に相当し、これに、法人の場合だけに課税される「法人事業税」が加わります。

現在の問題に近い話ですが、2016年の日本の法人税等の実効税率は29.74%で世界第7位。1位はアメリカの40.75%ですね。
(出典:http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/corporation/084.htm
少し前に話題に上ったタックスヘイブン(租税回避地)の一例ですが、アイルランドの実効税率は12.50%で、1位のアメリカとでは28%以上の開きがあります。

世界の大手各社がこぞってこれらの租税回避地にペーパーカンパニーを設立して税金対策を行っているのはそのためと言われていて、また本来自国に落ちるはずの税収が事業実態のない他国に流れて行ってしまっているのを問題視しているのが昨今のタックスヘイブン問題です。

もちろん、これも経営政策の一環で現時点では違法ではないとされているのですが、これらの理由により今後は規制されていく動きが高まっていくかもしれませんね。

–企業にとっては有効な税金対策の一つとされているのですね。では次は視点をちょっと変えて身近な「所得税」について教えてください。
時期的に「年末調整」に触れながら所得税についての解説しますね。
会社勤めの人なら年に一度、必ず通るであろう年末調整ですが、「何か毎年年末にお金がちょこっと還付されるやつ」くらいの認識の方も多いと思います。


年末調整とは、平たく言えば「会社が、従業員の1年間の給与を合算して集計して、税金を算出してくれる」もの。
毎月支給される給与の給与明細の中に「所得税」として毎月いくらか天引きされている金額がありますが、これはあくまで概算額(ちょっと多めに天引きされている)のため、1年が終わったら1年分の給与を合算して集計して、正しい税額を算出し、12ヶ月分の天引き金額との差額を還付している、という仕組みになっています。

生命保険等の支払がある場合は、その分を給与の合算額から控除できるため、確定税額が減り、より還付の金額が増えるようになります。

また、よく「生命保険の支払の紙があとから出てきた」「遡って年末調整できないか」などの質問を受けますが、遡っての年末調整はできませんが、その場合は確定申告を行うことで、還付を受けることができます。
「年末調整」とは会社が代わりに税額計算をやってくれるものですが、「確定申告」とは自分で税額計算を行い、書類を税務署へ提出するため少々面倒ですが、確定申告を行わないと税金は還付されません。

税金は、少なく納めていると督促・罰則(追徴課税)がありますが、多く納めている場合はこちらからアクションをしない限り税務署から還付の連絡が来ることはありません。

納得いかない、なんて声も聞こえてきそうですが・・・過去5年分までは遡って確定申告・還付の請求ができますので、そのままになってしまっている方は過去分も含めまとめて確定申告することをお勧めします!

–では最後に税制改正など最近のトピックスについて教えてください。
平成28年度の税制改正では法人税率の引き下げや、消費税の軽減税率導入など多くの税制改正がありました。
今回は、その中で「外国人旅行者向け消費税免税制度の拡充」に触れたいと思います。
これは、インバウンド需要を視野にビジネス展開している企業にとっては注目するべき改正で、もちろん、当社もとういった企業様向けにサービス展開しているので(AsiAD byGMO)例外じゃないですね。

これは、「一定の条件を満たした外国人が日本の免税店で買い物をした場合消費税を免除しますよ」という制度ですが、今回の改正で、今までは最低1万円以上買わなければ適用されなかったものが、5千円以上の買い物で適用されるようになり、またその手続きの書類も簡素され、適用のハードルが下がりました。
外国人観光客の、日本国内での購買力を後押しするのが狙いですね。


そもそも消費税って何?って話なのですが、簡単にいえば「日本国内で何か使ったり食べたりサービスを受けたりした場合にかかる税」のことです。
外国人観光客の場合、日本で買ってお土産として自国に持ち帰って使う(飾る、食べる等)のを目的として商品を購入した場合、日本で使うわけではないため消費税を掛けませんよ、というのがこの「外国人旅行者向け消費税免税制度」という制度になります。
ですので、訪日観光客向けの商品・サービスを展開している企業は嬉しいお知らせかもしれませんね。

税金については、小難しい話が多いのですが、生きていくうえで必ず掛かってくるものなので、基本は知っておいても良いかと思います!
■□━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……… 

たくさんの社員の相談に乗りつつ、新卒教育(当社では、経理チームには新卒社員も配属しています!)としつつと大忙しのHさん、ありがとうございました!!

ちなみに、Hさんの写真は諸事情によりカット・・・( ;∀;)
経理に関するお話第二弾をご期待ください!!

*本記事はHさんの個人の意見も含まれておりますことをご承知おきください(‘ω’)

このエントリーをはてなブックマークに追加
2016年11月28日 | Posted in その他, All | | No Comments » 

関連記事